ローカーボ段階スイッチの問題点

「インダクション」 → 「オンゴーイング」 → 「メンテナンス」という流れ、うまくスイッチできている人はいるのだろうか?

どうしても、「何となくインダクション」や「何となくオンゴーイング」になってしまうし、それが普通だと思う。

一応、一般的なスイッチの方法としては、1日当たりの炭水化物摂取量で考えると...

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  • 「メンテナンス」では、「オンゴーイング」を通して知りえた、自分にベストだと思われる摂取量(目標体重で安定した摂取量。ローカーボダイエットをはじめる前の 60〜70% 程度?)

となる。

ここで、「オンゴーイング」で 1週間ごとに「+5〜10g」ずつ上乗せしていくプロセスについて考えたい。

まず、5〜10g 程度は誤差の範囲だと考えられる点。5〜10g 単位でカーボンコントロールする緻密さは、それはそれですばらしいが、毎日3食自炊し、かつ、人付き合いが極端に少ない人でない限り、あまり現実的ではない。

実際に、私はほぼ3食自炊し、メニューごとに炭水化物含有量を計算しているが、完全には把握しきれていない。どのような食材も調理法によって栄養成分に変化があるが、それを完全に把握するのも極めて困難だ。

次に、わかりやすさの問題。上記とも関連するが、5〜10g 程度はかなり気をつけていても、誤差として摂ってしまう量だ。特に、ナス1本70gで約3.5g、トマト小1個100gで約5g、玉ねぎ中1/4個50gで約5g、ニンジン1/2本100gで約9g など、野菜の摂取量を多くすれば、それにともなって炭水化物の摂取量も多くなる(食物繊維含有量と相殺できるとする考え方もあるが)。

そこで、新たな方法を提案したい。それは「オンゴーイング」での段階的な炭水化物摂取量の増加プロセスを、「朝食OK」「朝食・昼食OK」「朝食・昼食・夕食OK」というかたちでコントロールする方法だ。

もちろん、OKの食事ごとに炭水化物の多い主食をドカ食いするのはNGとしても、1日 3食というかなり定式化された食事サイクルを利用して、段階的に炭水化物摂取量を増やしたほうが、よほどわかりやすいと思うのだ。

より慎重な人は、白米なのか玄米なのか、おかゆから徐々にご飯にしていくのか、パンなのかご飯なのかパスタなのかなど、主食の「中身」に気を配るかもしれないが、特に外食が多い人はそこまでしていては気疲れする。人によっては、あるいは、日によっては「間食」も含めてコントールする場合もあるだろう。とにかく、食事によってストレスを発散する面もあるのだから、「どうせ食べるなら一切の気苦労をなく」と思うのが人心だ。

夕食だけ炭水化物を控えただけでもかなり効果があるという話をよく聞く。とすれば、「インダクション」から「オンゴーイング」、そして「メンテナンス」に達する過程で、1食にこだわるのではなく 3食トータルで大づかみにコントロールしたほうがストレスが少ないし、各段階へスムーズに移行できると思うのだ。